mid2Gとはどの高さ?mid2Aより高い「ソ」の位置と、出ない・きつい人の3つの止まり方【最高音mid2Gの曲つき】
mid2Gは国際式でG4、ピアノの中央のドから白鍵を4つ右へ進んだ「ソ」の音です(約392Hz)。男性にとっては地声で届くかどうかの境目、女性にとっては地声で歌うメロディの通り道にあたります。mid2Aより高い理由、hiAとの差、「最高音」と「地声最高音」の読み分け、出ない・きついときにミ→ファ→ソの3音で止まり方を見分ける手順、地声最高音がmid2G・mid2G#の曲8つを曲別の音域記事へのリンクつきで紹介します。

mid2Gは、国際式の音名でG4にあたる「ソ」の音です。ピアノの中央のド(mid2C)から白い鍵盤を右へ4つ進んだ位置にあり、周波数は約392Hzです。
男性にとっては地声で届くかどうかの境目になりやすく、女性にとっては地声で歌うメロディの通り道にあたる高さです。音域サイトで見かける「最高音 mid2G」は、男性曲なら原曲キーで歌えるかどうかの分かれ目になります。
ただ、「mid2Gが出ない」「きつい」の中身は人によって違います。張り上げても届かないのか、手前で裏返るのか、出るけれど細いのか。止まり方が違えば、効く練習は逆向きになります。
歌っている本人には、どれも「高くて苦しい」としか感じられません。この記事では高さの説明に続けて、自分がどの止まり方なのかを見分ける手順と、地声最高音がこの高さの曲まで扱います。
mid2Gは鍵盤のどこ?中央のドから白鍵4つ右の「ソ」
mid2Gは、中央のド(mid2C=C4)から「ド→レ→ミ→ファ→ソ」と数えた5番目の白鍵です。鍵盤アプリなら、中央のドから白鍵を右に4つ進んだ「ソ」がmid2Gです。
五線譜でいえば、ト音記号が指している音でもあります。ト音記号は「ソはこの線」と示すための記号で、渦の中心が通っている下から2本目の線が、ちょうどmid2Gです。
オクターブ違いの「ソ」も一緒に押さえておくと、曲の音域データが読みやすくなります。
- 1オクターブ下のソ:mid1G(G3・約196Hz)
- この記事のソ:mid2G(G4・約392Hz)
- 1オクターブ上のソ:hiG(G5・約784Hz)
カラオケで男性が女性曲を1オクターブ下げて歌う「オク下」では、原曲のhiGがこのmid2Gになります。女性曲のデータを見るときの換算に使えます。
mid2Gはmid2Aより高い|「mid2」がラから始まるために起きる読み違い
mid2Gはmid2Aより低い音だと思われがちですが、実際は逆です。mid2Gのほうが半音10個ぶん高い音です。
原因は帯の区切り方にあります。カラオケ式の表記は「ラ(A)」で帯が切り替わります。mid2の帯はmid2A(A3)からmid2G#(G#4)までの12音で、mid2Gは上から2番目です。アルファベット順ではGが最後に来るので、帯のてっぺん近くになるわけです。
国際式の数字が帯の途中で3から4に変わるのも、同じ理由です。国際式は「ド(C)」で数字が上がります。そのためmid2AはA3、mid2BはB3で、mid2Cから上がC4、D4と続き、mid2GはG4になります。
mid2Gのまわりを低いほうから並べると、こうなります。
mid2F(F4)→ mid2F#(F#4)→ mid2G(G4)→ mid2G#(G#4)→ hiA(A4)
「mid2GとhiAはどちらが高いか」の答えはhiAです。差は半音2つで、カラオケのキーなら2つぶんにあたります。hiAは440Hzで、チューナーの基準音や時報の低いほうの音と同じ高さです。mid2Gはそこからキー2つ下、と覚えると位置がつかめます。
まれに帯の区切り方が違うサイトもあるので、照合するときは国際式のG4で確かめるのが確実です。low・mid1・mid2・hiの全体の対応表は、音域測定のやり方とmid2C・hiAの読み方に載せています。
男性には地声の上端、女性には通り道|mid2Gの高さを声の目安に当てはめる
男性にとってmid2Gは、地声で出せる高さの上端にあたることが多い音です。一般に語られる目安では、男性の地声最高音はmid2G(G4)〜hiA(A4)あたり、女性はhiA(A4)〜hiC(C5)あたりとされます。
男性では、mid2Gは地声最高音の目安のいちばん下にあたります。届く人と届かない人がちょうど分かれる高さなので、「最高音 mid2G」の曲は原曲キーで歌えるかどうかの境界線になります。
男性向けのJ-POPには、この高さからhiAに最高音を置いた曲がたくさんあります。音域サイトでmid2Gを何度も目にするのはそのためです。
女性では、mid2Gは地声最高音の目安より半音2〜5つ下にあります。サビの頂点というより、Aメロやサビの途中で何度も通過する高さです。
男性の場合はもう一つ、換声点(地声から裏声へ切り替わる境目)との位置関係があります。換声点の高さは人によって違いますが、男性ではmid2Gより下から始まる人が多く、mid2Gは境目を渡っている最中か、渡り切った直後の音になります。高さそのものより、この渡り方でつまずきやすいのがmid2Gです。
測ってみて自分の地声最高音がmid2Gだった場合、男性なら目安の範囲内です。女性なら目安より少し低めですが、地声の上限は出し方で動くことが多く、その数字で音域が決まったわけではありません。
ここまでの数字はあくまで傾向で、個人差はとても大きい点は押さえておいてください。まだ測っていない人は、音域の調べ方と男女別の目安表の手順で先に測っておくと、ここからの話を自分の数字で読めます。
「最高音 mid2G」と「地声最高音 mid2G」は同じ意味ではない
音域サイトの「最高音」は、裏声を含めた数字のことがあります。たとえばback number「水平線」は、地声の最高音がmid2G、裏声まで含めた最高音はhiCです。
地声で出す必要があるのはmid2Gまで、その上は裏声で歌う、という読み方になります。曲のデータを見るときは、「地声最高音」と「裏声最高音」が分けて書かれているかを確認してください。
mid2Gが出ない・きついときは、ミ→ファ→ソの3音で止まり方を見分ける
mid2Gが出ない原因は、音が高すぎることより、そこへ上がるときの声の止まり方にあることが多いです。止まり方は、次の手順で見分けられます。
- 鍵盤アプリでmid2E(E4)、mid2F(F4)、mid2G(G4)を順に鳴らす
- それぞれの音を「オ」で、話し声くらいの音量のまま2秒ずつ伸ばす
- スマホで録音して、3音の音量と声色を聴き比べる
聴くポイントは「ミからソへ上がる間に何が変わったか」です。男性を想定した高さなので、女性は自分がきつく感じる高さの3音に置き換えて使ってください。
- 音量が上がっていく・声が硬くなる・首や顎に力が入る → 張り上げて押し上げている状態です。大きくしないと届かないなら、足りないのは力ではなく脱力です。
- ファのあたりで急にスカッと抜ける・声色が別人になる → 裏返りです。地声から裏声への受け渡しが一気に起きています。
- 3音とも出るが、息の音が混じって細い → 息漏れです。声帯(声を作る2枚のひだ)が閉じきらないまま鳴っています。
張り上げ型は「力を抜く」、息漏れ型は「しっかり鳴らす」と、指示が正反対になります。張り上げ型の人が「もっと声を出す」練習をすれば喉はさらに締まり、息漏れ型の人が脱力だけを続けても芯は出てきません。
単音なら出るのに曲の中だと出ない、という人もいます。これは高さではなく持久力の問題で、後半の曲リストの「何回出るか」の話につながります。
張り上げて届かない人:音量を上げずに上がる
このタイプは、mid2Gを大きな声で取りにいくのをやめるところから始めます。唇を軽く閉じてブルブル震わせるリップロールで、低い音からmid2Gの上までゆっくり往復してください。唇の震えが最後まで途切れなければ、喉で押していない合図です。
音階の高いところに差しかかっても、音量と声の硬さが変わらない点を聴いてみてください。回数やNG例を含めた手順は、高音で喉が締まる・張り上げる原因と脱力の練習にまとめています。
手前で裏返る人:境目をゆっくり往復する
裏返る人は、mid2Gが天井なのではなく、そこへ渡る橋がまだ架かっていない状態です。下から勢いで越えようとせず、裏返る高さをまたいでサイレンのようにゆっくり上下し、段差を小さくしていきます。上の音ほど音量を落とすくらいでちょうどよいです。
段差をならす手順は換声点の段差をなくす練習、地声と裏声の中間の声を作っていく流れはミックスボイスの出し方で扱っています。
出るけれど細くて弱い人:高音より先に芯を作る
届いているのに頼りない人は、mid2Gの練習を続けるより、中くらいの高さで声の芯を作るほうが先です。息を増やして押すと、今度は張り上げ型に移ってしまいます。
息っぽい・弱い声に芯を出す練習で、声帯を合わせて鳴らす感覚を作ってからmid2Gに戻ってください。高い声の出し方を通しで確認したい人は、高い声の出し方3つのコツが全体の地図になります。
練習中に喉の痛みが出たら続けず、長引く場合は無理せず専門医に相談してください。
地声最高音がmid2G・mid2G#の曲|同じ高さでも「何回出るか」で別の曲になる
このサイトで音域を1曲ずつ調べた記事のうち、地声最高音がmid2Gか、半音上のmid2G#の曲は次の8曲です。
| 曲 | 地声最高音 | その音の出方 |
|---|---|---|
| 水平線(back number) | mid2G(G4) | 曲中に繰り返し出る。裏声はhiCまで |
| 奏(スキマスイッチ) | mid2G#(G#4) | 通常のサビはmid2Gまで。mid2G#はCメロとラストサビ |
| 魔法の絨毯(川崎鷹也) | mid2G#(G#4) | Cメロに1回だけ。裏声なし |
| さよならエレジー(菅田将暉) | mid2G#(G#4) | 計2回、フレーズの出だしに来る。裏声なし |
| 小さな恋のうた(MONGOL800) | mid2G#(G#4) | サビで繰り返し出る。裏声なし |
| スパークル(RADWIMPS) | mid2G#(G#4) | サビとCメロで何度も触れる |
| アイネクライネ(米津玄師) | mid2G#(G#4) | サビで何度も同じ高さに戻る |
| 感電(米津玄師) | mid2G#(G#4) | サビで繰り返し出る。裏声はhiC#まで |
同じmid2G#でも、「魔法の絨毯」は曲全体で1回、「小さな恋のうた」や「感電」はサビのたびに出てきます。1回なら届く人と、繰り返しても崩れない人では、歌える曲が変わります。
単音のテストでmid2Gが出た人は、まず最高音の回数が少ない曲で試してください。次に繰り返す曲で「2番でも同じように出るか」を確かめる、という順番が向いています。
mid2G#の7曲は、カラオケのキーを−1にすると地声最高音がちょうどmid2Gになります。ただしキーを下げると、最低音も同じだけ下がります。下げる数の出し方と下げられる限界は、カラオケのキー設定の計算方法で確認できます。
自分の最高音ぴったりの曲は、届いてもサビで余裕が残りません。地声最高音がmid2Gの人なら、半音から1音ぶん余裕を残した設定のほうが、最後まで歌い切りやすくなります。
mid2Gが「出た」あとに確かめる、声の中身
mid2Gは「出るか出ないか」で語られやすい音ですが、歌で効いてくるのは出たときの中身です。押して出たのか、軽く出たのか。1回目と5回目で同じ声か。数字には表れないこの差が、「最高音 mid2G」の曲を楽に歌える人と、届くのに苦しい人を分けます。
その差は、ミ→ファ→ソの3音を録って聴き比べると見えてきます。張り上げ・裏返り・息漏れのどれに当たるかをもう少し細かく確かめたい人は、声のクセを4タイプに分けるセルフ診断でチェックしてみてください。
ボイモのレッスンも、この止まり方ごとに入口が分かれています。張り上げる人は「力まず高い声を出す」、裏返る人は「声の裏返りをなくす」、息が漏れる人は「息っぽい声をしっかり鳴らす」から始まるので、mid2Gで止まる理由に合った順番で練習を積めます。
mid2Gは、力で越える壁ではありません。自分の声がどこで、どう止まっているかが分かれば、次にやる練習は一つに絞れます。



